今回の特集記事では「バテない!無敵のコンディション」というテーマを取り上げましたが、龍野音楽体操には、まさに無敵のコンディションを体現されている方々がいらっしゃいます。大腸ガン、股関節と二度の大きな手術を乗り越えて龍野音楽体操を立ち上げてくださった西戸さん、今年10月で94歳を迎えられる現役シャンソン歌手の石原さんに無敵の秘訣をお聞きしました。龍野音楽体操では終了後に恒例のお茶会が開催されているのですが、今回は座談会に変更し、急遽参加された音楽体操生みの親である姫路音楽体操の三木通子さん(つうさん)にインタビュアーを務めていただきました。
龍野音楽体操が生まれたきっかけ
つうさん今日は久しぶりに龍野音楽体操に参加させていただいたのですが、とても楽しかったです。こちらはアットホームで、すごく温かくて居心地がよかったです。



先生の話を聞かないときもあるけれど(笑)
それぞれ先生がされている教室でカラーがありますね。



的確な質問をされたり、先生のお話から広がっていくのがすごいですよね。



みなさん教室と思ってないのかも。楽しみにきてる。



改めてになりますが、西戸さんが龍野音楽体操を始められたきっかけを教えていただけませんか?



私の最初は、ヒデ先生と手をこうした(触れた)途端に力がふわっと抜けたんです。それから大腸ガンと股関節と1年に2回手術することになって。どうかなぁと思いながら音楽体操に行っていたら、しんどくなくて逆に楽しくてカラダが軽くなったの。歳をとると運動不足が良くないと思って(音楽体操は)どんなカラダになっても運動ができるというのを感じたんです。それでヒデ先生にお願いして、少しお歳の方でも来ていただけたらと思い、龍野音楽体操を始めました。



みなさん80歳前後の方が多いですよね。



その辺りですね。



西戸さんはおいくつでしたか?



80歳ちょうどです。



石原さんは?



10月で94歳になります。



(西戸さんとは)ひとまわり以上も違うんですね。いつも言葉がポンポン出てきてすごいですね。



ヒデ先生、いつもオバケって言ってる(笑)



やっぱりカラダもだけど、気力があるかないかで全然若さって違いますよね。石原さんを見ていると、歳をとっても自分はまだまだ大丈夫と思えるんですよ。夢と希望の存在です!



そんなことでもお役に立てるなら(笑)



歳がいったらどうなるんだろうという不安がなくなりますよね。この間、私の弟があと10年ぐらいは美味しいもの食べたいよねと言っていて。え?10年?20年はそうしたいでしょうと思って。身近に大先輩がいらっしゃるから感覚が違うのかなと思うんですよ。



西戸さんは捉え方がすごいですよね。大腸ガンになっても股関節のことも悪く考えないというか。



あのね、忘れる。
もう私自然体しかできない。かまえるということができない。



好奇心が旺盛で、いろんなことに興味を持っていらっしゃる石原さんが、音楽体操始められたのは誘われてですか?



(西戸さんとは)絵手紙とフラワーアレンジメントで一緒の生徒さんだったんです。



シャンソンは?



後期高齢になって、歌うのがものすごく苦手だから、一番苦手なことに挑戦しようと思って始めたのがシャンソンなんです。



その(シャンソンの)メンバーが音楽体操に来てくださったということですね。
音楽体操を続ける理由



石原さんが音楽体操を続けてくださっている理由をお聞かせ願えますでしょうか?



楽しいよ。カラダのためにいいと思っているから。ありがたいことです。



仲間もいいですもんね。



そうなのよ。第一がそれやね。



やっぱり楽しいし、なんかしんどいなと思っても(音楽体操に来ると)しんどくなくなる。
音楽にノルのが好きなんです。酔ってしまう感じ。



本当にみなさん自分の方に矢印を向けるのが上手ですよね。集中するとかね。そうしていると普段でも外じゃなくて内へ全部向いてきますよね。



それから力を抜くというのを覚えたの。どんな世界でも上手に力が抜けたら上達するんじゃないかな。理屈はわからないけれど感性で感じちゃう。



カラダの中を感じるからですかね。足の裏とかカラダの中を感じていたらお腹が締まってくる。そうしたらふらふらしなくなりますね。



石原さんはバランス力がやっぱりすごいですよね。



(シャンソンの舞台でも)高いヒール履いて。



5、6センチやな。



先日、パリ祭(シャンソンの舞台)の次の日にも姫路音楽体操に来られていましたよね。
普通は大きな舞台に出たら次の日お休みされるかと思ったら、休み休みするかもしれないけど(参加します)と連絡があって。



パリ祭の4、5日前に熱が出たの。37度2、3分。咳が出て。点滴してもらって。



声はガラガラ声だけど、歌ったら違うの。



ラマンチャの男の見果てぬ夢という曲、高い声でね。大変でした。



今日の最後のアメイジンググレイスも良いお声でした。ずっと歌ってくださっていましたね。



歌わないとおられないの。



家でもすぐ出ちゃうのよね。



石原さんは小さい時から歌うのがお好きだったんですか?



うちは音楽家族だったからね。



やっぱり全てが出てくるよね。生まれた時からの環境とか考え方とか。



芸術一家だったんですね。シャンソンをされているから体幹が強いのかなと思って。呼吸が深いんですよね。



石原さんの終戦直後の体験記事が、8/19の神戸新聞に掲載されました。最後に載せてありますので、ぜひご覧ください。
家での過ごし方



お家では、何かしていらっしゃるんですか?



腕ブーランを50回ずつ。
夜、お風呂からあがって寝る前に。



私は腕ブーラン15回ずつ。あと、「さきみたまーにぎみたまーくしみたまー」と言いながら(笑)



楽になるよね、肩こりがね。



私は気が向いたときにカラダを揺らしたりしています。



いつもしてるみたいな感じやね。



(手術後の)リハビリするときに腕ブーランを入れて習慣になったの。朝晩。にぎみたまーという方が力が抜けるんです。なぜか。



一挙両得よね。



2つ以上のことをするのは脳にもいいですもんね。他にも何かされてるんですか?



マッサージ。
さすってるの。100回ぐらいずつ。



すごい。なかなかできない。私思うに、彼女は舞台に立つでしょう。そのためにカラダをと思うんです。目標があるんだと思うんです。



そのためにやるわけじゃないけれど自然にね。



何かイベントのようなことがあると区切りがあっていいですよね。



(1年に)何回舞台に立つの?



4回ぐらいかな、年間で。



やっぱり人に見られるというのがね。すごい違うと思う。



11月2日、パリ祭(シャンソンの舞台)で一緒だった方に大阪のホテルでのディナーショーに誘われていたけどお断りしました。



(淡路島ふるまい秋祭り)一緒に行こうね。



素晴らしいお話をありがとうございました。



他の龍野音楽体操メンバーの皆さんにも音楽体操についての声をお聞きしましたので、ご紹介します。
関田さん 音楽体操に来るとカラダがほぐれます。
車で来られなくなったらタクシーでここに来ます。
正子さん パーキンソン病ではあるけれど楽しみで、カラダが楽になります。
操さん 音楽体操に来たら元気になります。
真殿さん 怪我をしたのでお休みしていましたが、回復してきて、もっと元気になりたいので姫路の音楽体操にも参加したいと思っています。
美子さん 楽しいです。よそでは気を使うことがあり疲れていましたが、ここではみんなが良くしてくれるので居心地が良いです。
玲子さん 休まずに来れることは嬉しいです。
家でしんどいと思っていても音楽体操に来ると元気になるので楽しみに来ています。





